ヒトノカズダケ

 ヒトノカズダケ・・・ 言葉があり、想いがあり、LIFESTYLEがあり、幸せがある。 日々よぎる思いを言葉にし、近くにいるようで遠い誰か、まだ知らない誰かとつながりを持てたらいいと思ってつくりました。

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人間だもの・・・

精神病院で勤務し出して、早くも2週間が経ちました。

最初の3日半は、認知症病棟で研修をしました。

介護の現場では常識でも、私の身近の出来事としてはだいぶ遠くにあった食事や排泄の介助が主な仕事で、食事を何とか時間通りに口の中に流しこんだら、排泄場へ車椅子を押して行き、いくつも並んだポータブルトイレに順番にオムツを脱がして座ってもらい、出なかったら腹部を押して腸に詰まった便を出します。

午前中、午後と同じことをひたすら繰り返します。

「トイレに行きたい」と言っているときに行かせてやれず、「水なんて飲みたくない」と言っているときに無理やりゼリー状にした水分をスプーンで流しこみます。


「50人もいたら、管理するという立場でいないとやっていけない。」

「認知症だから、自分で生きていくのに必要なことを管理できないから仕方ない。」

「さっき、トイレに行ったことも、ご飯を食べたことも覚えていないんだから。」


研修した現場がすべてではないし、認知症の方たちへのサポートには、よく考えられたさまざまな方法がとられていると思います。そう信じたい。
高齢社会だから目を背けていられない現実であるのと同時に、きっと、誰もが老いと共に(そうじゃない人もいるけど)、共存していかなければならないことだから。

実際、何の応対もできなくなった人のご家族も、「自分もいずれこうなるので」と語っていました。


山谷のシェルターにいたとき、認知症が日に日に進んでいった人がいて、その人とのかかわり方に頭を抱えていたときがありました。

その人が大好きだったのに、何度も同じことを同じように聞かれると、どうしてもイライラしてしまう自分がいて。
それが悔しくて、どんな心持ちで、どう接していけばいいんだろうって悩んでいたら、突然お風呂で溺死されてしまいました。


それから、症状の強い認知症の人とはなかなか出会ってこなかったので、研修現場での日々は、刺激と衝撃でいっぱいでした。


3時間排泄の介助を次から次へやっていた日は、目が回ってふらふらになりました。


そして、ようやく4日目から配属先の精神科の閉鎖病棟での勤務が始まりました。


閉鎖病棟では、社会防衛という名目の下、本人の合意なしに措置入院という手続きがとられ、鉄格子のある24時間監視され隔離される保護室という部屋に入る人もいます。

手足、胴が自由に動かないように抑制したり、車椅子で移動する人にも、暴れたり転倒する危険があるからと下半身をしっかりベルトで抑制します。

「いつ何をするかわからない危険な人物」

という扱われ方を、病院の中でもされています。

これは、一種の拷問です。


そうは言っても、実際、はじめは冗談を言い合いながら抑制のための器具を取り付ける看護師たちを、天使のような悪魔だなと思っていたのですが、人として接してみたら、彼女、彼たちも人間なんだと思うようになってきました。

それぞれの人間関係や、環境があって、悩みがあって、苦しみがあって、喜びがある、尊い尊い人間の1人。


そう考えると、わからなくなってくるのです。


ここらへんが、当面の私の課題。


自分の苦しみや喜びを中心軸として、世界がまわっているのではないことを、
世界のあらゆる多様性のひとかけらが、自分自身だということを、
自覚して生きる喜びと苦しみ。


これを、どう体現していくのか。

どう人と共有していくのか。


そんなことを考えていたら、心が躍ってくるんです。

不思議ですね。




あぁ・・生きるって楽しいですね。





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  1. 2008/02/29(金) 19:59:07|
  2. kurehaの独り言
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

最後の3行

ご無沙汰しております。

最後の3行が、グッと来ます。

そうそう、認知症といえば、最近読んだ本、『越後のBaちゃんベトナムへ行く』という本は、とても面白かったです。

私の親戚も、還暦になって90を過ぎた母親の介護に奔走しています。
  1. 2008/04/06(日) 08:57:48 |
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