ヒトノカズダケ

 ヒトノカズダケ・・・ 言葉があり、想いがあり、LIFESTYLEがあり、幸せがある。 日々よぎる思いを言葉にし、近くにいるようで遠い誰か、まだ知らない誰かとつながりを持てたらいいと思ってつくりました。

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やんばダム

先日、書いた八ッ場ダムのことですが、もうすこしだけ突っ込んで知識を共有したいと思い、環境漫画家・本田亮さんの「5分でわかる八ッ場ダム」(一部補足有)を私が撮ってきた吾妻渓谷の紅葉、吾妻川、代替地の工事現場、川原湯温泉などの写真と一緒に読んでいきたいと思います。
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群馬県の吾妻川上流に吾妻渓谷という美しい渓谷があります。
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ここで今、日本一リッチなダムの計画が進んでいます。
その名は八ッ場(ヤンバ)ダム。
八ッ場ダムはどうして作られるのか?
八ッ場ダムは本当に必要なのか?

私たちの税金がたっぷり使われるこのダムについて一緒に考えてみませんか?
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八ッ場ダムはもともと2000年に完成する予定でした。
ところが実際には関連事業が大幅に遅れているため、順調にいっても2015年以降の完成になると言われています。
当然のことながら、事業費は2110億円から4600億円に大幅アップ。
公共事業が次々と削減されている中で、なぜかこのダムだけには、たっぷりとお金が使われています。
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ダムというものは、本体工事費の他に関連事業費がかかります。
水没してしまう道路(草津温泉や北軽井沢を結ぶ国道145号線)や鉄道(JR吾妻線)をつくったり、ダム湖に流れ込む沢に砂防ダムをつくる費用です。
八ッ場ダムの場合、関連事業費や支払い利息を含めるとおよそ8700億円の巨大事業になります。
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今までにない日本一の超超バブリーなダム、それが八ッ場ダムです。

支えているのは、もちろん私たちの税金です。
関東1都5県の地方税、そして水道料金で4600億円負担しなくてはなりません。
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全国のダム事業費が減らされている一方で、八ッ場ダム事業は、税金のブラックホールといわれるほど、費用がかかる見込みです。

八ッ場ダム建設の目的の一つは、利根川の洪水調節です。

前提となっているのは1947年に上陸したカスリーン台風。
このときは常識を超えた17000㎥/秒の洪水が出たとされています。当時は戦争直後で、森林が荒れ、山の保水力が低下し、堤防の整備も遅れていました。

その後の植林と森林の生長で山の保水力が高まりました。
もしも今、カスリーン台風が再来しても、そのように大きな洪水になることはないそうです。
ところが、国はさらにその上に5000㎥/秒を上乗せして22000㎥/秒の洪水に備えることにしたのです。
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ダムというのは、どんなダムでもいつの日か土砂に埋まってしまいます。

もろい地質におおわれたところは特に土砂流出の速度が速く、同じ群馬県内の下久保ダムは予想の2.5倍のスピードで埋まり続けています。
もしも八ッ場も下久保ダムと同じだと計算すると、50年で夏の利水容量は半減してしまい、80年で埋まってしまいます。
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その一方で、ダムによる土砂の堰止めにより日本中の砂浜が痩せてきてしまったという現象も起こっています。
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八ッ場ダムをつくるもう一つの目的は、首都圏の飲料水の確保です。
ところが、1990年以降、水道水利用は減り続けてきました。
東京の水道水利用は、最近10年間で1日あたり100万㎥も減ってしまいました。
東京都では毎日170万㎥の水が余っています。
理由は電気製品の節水機能が進んだことや、水道局による漏水対策がうまくいっていることです。
八ッ場ダムが完成する2015年以降にはさらに水はダブダブに余ってしまうでしょう。
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今まで国立市、国分寺市、武蔵野市などでは飲み水の60%以上を地下水に頼ってきました。
都内でもっともおいしい水道水だといわれる昭島市では100%が地下水利用です。
トリハロメタンがほとんどないおいしい水は、地下水のお陰だったのです。
ところが八ッ場ダムができると、水道水は全て河川水に切り替えられてしまいます。
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八ッ場ダムをつくる吾妻川上流には草津白根山があります。
硫黄成分の流れ込む吾妻川は酸性度が高く、魚が棲めない「死の川」と呼ばれてきました。
国はこの川に中和工場をつくり石灰を大量に投入してきました。そのため、下流にある品木ダムは中和生成物と土砂で80%埋まってしまいました。
八ッ場ダムができると、私たちの飲み水はそんな水の流れ込む利根川にさらに依存することになります。
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最近、東京では地下水をくみ上げることが減ったため、困った問題が起きています。

地下水位が上昇して東京駅や上野駅のプラットホームが浮いてきてしまったのです。

東京駅ではこれを抑えるため長さ18mのアンカーボルト130本を打ち込みました。
上野駅では37000tの鉄塊を載せた上に、さらに17mのアンカーボルト603本も打ち込んで駅を押さえつけています。
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八ッ場ダム予定地周辺は自然の宝庫です。

環境省が発表したレッドデータベースに載っている動植物が66種も確認されました。
イヌワシ、クマタカなどの猛禽類も含まれています。
絶滅危惧種は環境が変わると、繁殖力が一気に落ちてしまいます。
微妙なバランスの中で生きている動物たちが絶滅するのは簡単です。
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日本にはすでに3000ものダムがあります。
さらに240のダムが計画中か建設中です。
小さな国土にこんなにたくさんダムのある国は日本だけ。

ダムは何百万年も続いてきた川の自然な営みを遮断してしまいます。
いずれは土砂で埋まり、治水にも利水にも役に立たなくなるダムを目先の利益のためにつくり続けている。

そんなダム大国・日本は800兆円の負債を抱える借金大国でもあります。
ダムって本当にそんなにたくさん必要なのでしょうか?
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以上、環境漫画家・本田亮著「5分でわかる八ッ場ダム」より引用

八ッ場ダムの話を地元住民が最初に知ったのは、今から53年前。

水の供給先である東京や千葉、埼玉の住民が立ち上がって八ッ場ダムを考える会を発足したのが1999年。

このあいだの時間、地元の人たちはどんな思いで過ごしたでしょう。

この空白の時間を埋めることは誰にもできないかもしれません。

実際に現地に行って、保証金をもらって出て行った家の解体跡を眺め、地元の方と話してみて、重苦しいなんとも表現できない空気を感じました。
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ある集落では、79世帯あったのが、23世帯にまで減り、保証金目当てで引っ越してくるというちょっと信じたくないような人たちも、いるようで、そんな人たちを追い返すこともできなくなってしまった地元の方の痛恨の表情を想うとやりきれません。

高齢化も進み、地域の老人ホームも3年待ちで、かつて、ダム反対の一番の理由であった農林業を守る=生活を守るということも言えなくなってしまったようです。

また、日本では、ダム開発がなくなったときの補償が全くないということもあり、地元では、もう大きな声で反対を叫ぶことができません。
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また、歴史的にみると、大きな谷間があり、先に進めないどん詰まりであるこの地域は、江戸時代、明智の残党の人たちが逃げ込んできた最後の地で、ここから出て行くということは、死ぬ気で出て行くことだと地元の方からお話をうかがいました。


この場所は、一見、二見、三見の価値があります。

私が、訪れたときは、紅葉はまだ少し早いようでしたが、この1、2週間はすばらしい景色を眺めることができると思います。

東京から車で3時間。
ぜひぜひ、一度訪れてみてください。
川原湯温泉に浸かりながら色とりどりの山を眺めると心が浄化されて気持ちいいですよ。
私はこの地でImagineの先になにがあるか、そこにみんなとどうしたらいきつけるか考えられるゆとりをもらうのと同時に、背中を押してもらった気がします。

<関連Webサイト>
八ッ場ダムを考える会
http://www.yamba-net.org/

利根川流域市民委員会ブログ
http://tonegawashimin.cocolog-nifty.com/blog/

川原湯温泉観光協会
http://www.kawarayu.jp


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  1. 2006/11/17(金) 14:44:21|
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