ヒトノカズダケ

 ヒトノカズダケ・・・ 言葉があり、想いがあり、LIFESTYLEがあり、幸せがある。 日々よぎる思いを言葉にし、近くにいるようで遠い誰か、まだ知らない誰かとつながりを持てたらいいと思ってつくりました。

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屋久島へ


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屋久島

ガジュマル
生命の島

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1ヶ月に35日雨が降る島

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神々が宿る島

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もののけの森がある島

碑
世界自然遺産の島



まさにこんなイメージ。

屋久島の大地を踏む前の私の妄想??

いや、きっと、訪れたことのない人の大半は同じようなイメージを抱いているだろうと思う。

しかし、私のこのイメージは、滞在初日からぶっ壊されてしまった。



私は、大学3年の終わりまで、長い休みはいつもインドなど海を渡った地域で過ごしていた。

もったいないと思った。
日本も歩きたい。
日本にもおもしろいところや、私がインドに求めているものが残っているところがあるのだ。
それを見つけたい。
日本でいろんな人と出会いたい。

今までわりと色んなところに行ったけれど、何か目的があることが多かった。
そうじゃなくて、ただなんとなく漠然とした思いでここに行きたいと思うところに行ってみたかった。

そこで、この夏、屋久島に行こうと思い立ったのだ。

もちろん、足は船。

いざハティヤへ
去年、バングラディシュのハティヤ島に行った時の船旅が忘れられなかった。

船は、この間書いたマルエーフェリーだ。
それで東京ありあけ埠頭から鹿児島の志布志港まで行き、鹿児島港までバスで3時間。
鹿児島港からは、3つの船が出ているが、私はロケットという中ぐらいの速さの船に乗った。
ほんとうは折田汽船のフェリーに乗りたかったが、その船に乗るにはもう1泊鹿児島市内で過ごさなければならなかった。


出発から45時間経ってやっと屋久島に着いた。

宿も何も予約していなかったけれど、寝袋もあるし、大丈夫だろう。

野宿する気満々だったのに、屋久島にははとこの家族が住んでいる。
と、まぁそんなわけではとこの家で5泊6日の間お世話になることになった。
あれ? 山篭りしようと企んでいたのに・・??


でも、今では200件を超える民宿でもなく、野宿でもなく、島民の家で過ごしたおかげで、観光客を、島民を、移住者を、屋久町・上屋久町を体力的にも精神的にもゆとりを持って客観視できたと思う。ラッキー!


屋久島は、自然豊かな島だった。
山・海・川・森・動物・・・

それだけはイメージどおり・・というか、事実だった。


でも、やはりそんな自然豊かな土地にも人が住んでいるのだ。

9割が山々、1割が民家・田畑・果樹園・放牧場。
周囲130km、人口1万4千人足らずの島、屋久島。

屋久島には、年間20万人の島外の人が入ってくる。
以前は、九州でベスト3位の高峰に登山を目的にしてくる人ばかりで、島民との生産的な交わりは限られていた。
登山客たちは、自分たちでテントを張り、自炊をして登山をすると帰っていくからだ。

しかし、1993年の世界自然遺産登録後、観光客がどっと押し寄せた。
それに追い風を吹かせるように、ジブリ映画の「もののけ姫」の舞台のモデルとなった森があることでも名があがり、老若男女を問わず、観光客が絶たないようになった。

観光客のために新しく船が通り、港がきれいになり、お土産・物産展、民宿、カフェ、レストラン、バー、レンタカー会社などたくさんの屋久島になかった、これまで屋久島の島民が必要としてこなかったものが、観光客のために建っていった。

島民は戸惑ったのだろう。
彼らにとって観光客が求める豊かな自然は当たり前にそこにあるもので空気と同じだったから。
自然に感謝はしていても、価値を見出すことはなかったのだ。


私は、1日目に14キロほど自転車で山沿いの県道を走った。
車で移動すると気づきにくいが、県道沿いの茂みにはたくさんの缶やお菓子のゴミ、タバコの吸殻などが捨てられたいた。


地方の農村でよく聞く話だが、農村民の中には、ビン・缶などを平気であぜや畑、道端に捨てている人がいる。
畑でタバコも吸う。

屋久島も15年位前まではそういう人が目立ったそうだ。

観光客が増えるのと同時に、ゴミの量も大きく増えた。
量が増えるということは、処理が大変になる。
今まで適当に分別していたことが問題となって、分別が細かく改正された。

それによって、島民の意識も向上してきているという。

そして、最近、ゴミ処理施設ができた。
高温でプラスチックも紙ゴミなどと一緒に燃やして炭化する仕組みになっている。
この炭は工場で燃料として再使用されるということが試みられているそうだが、プラスチックを燃やした後の排出物は屋久島の自然を害さないのだろうか。

排気がフィルターなどを通されて排出されればまだ良いけれど、そもそも屋久島にそのような施設をつくらなければならなくなったのは、観光客が多いためだ。

屋久島には、レジャースポットもなければ、カラオケも都市にあるようなコンビニもない。
観光客は自然を求めてこの地に来る。


人はなぜ自然を求めるんだろう?


島民たちは言う。
「町の中より山ん中のほうが人がたくさんいるよ。」
「走ってる車のほとんどが「わ」ナンバー(レンタカー)さ。」

中でも有名な縄文杉は、往復10時間も歩き続けなければいけないというのに毎日たくさんの人が押し寄せ、駐車場も溢れて山沿いの道にずーっとわナンバーの車が並ぶ。

私のはとこは今、大学3年生だが、小学生の頃は縄文杉の根本まで行き、杉に直接触ることができたそうだ。
しかし、今は、たくさんの人が訪れるため、その踏みつけによって土がはけられ、根っこがあらわになってしまった。島民が枝や土で補強をしてきたが、追いつかず、結局根っこを踏まないように展望台ができて、縄文杉に触ることはできなくなった。


保護・補強・守る・・・


自然が少なくなったり、弱くなったりしたときに、それを支えることは大事だけれど、なぜそうしなければいけなくなったのかということも同時に考えていく必要があると思う。

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私は、屋久島の森に入って、ふかふかの苔や大きくて荘厳な杉に触れ、ありのままの自然の懐の深さに感動したと共に、ここで暮らす人々の生き方をもっと知りたくなった。

そこで、情報を求めて町や民間で営まれている案内所や資料館を訪れた。
屋久杉自然館、環境文化村センター、観光案内所・・。
そして、実際に紀元杉や白谷雲水峡
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志戸子ガジュマル園、

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大川(おおこ)の滝、千尋(せんぴろ)の滝、西部林道などを歩いた。

それらのどの場所でも、思わず深呼吸したくなるような自然の大きさと優しさを感じた。


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しかし、自然館や環境文化村センターなどの資料館では、豊かな自然のアピールと人々の産業を取り上げるだけで、実際に人間がこの自然豊かな島でどのような暮らし方をしているのかということは見えてこなかった。
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島で暮らす人々は、私の思っていた以上に都会の暮らしを人間の暮らしとし、休みの日はテレビを見たり、パチンコをしたり、クーラーの中で過ごしている人が多かった。
昔は、釣りをしたり、山に登って杉林を歩いたり、川遊びをしていた子どもたちも今はほとんど見かけない。

そして、観光客や移住者に対してはゴミや山の中の排泄物の処理、交通ルールなどに関して物申すが、自分たちの暮らしは・・?

合成洗剤を使い、ビニール袋をじゃんじゃん使い、島で採れたものではなく、船で九州や本州から入ってくるものを食べる。
スーパーの野菜も屋久島産はほとんどなかった。

なんだか、悲しくなった。
せっかく屋久島に来たのに、東京と同じように人の価値観だけでものごとが整理されている。


それでも、それでもまだここには自然がある。
まだ、やり直せる。
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森や砂浜を歩いて、かすかだけどそんな風に思うことができた。

そして、自然との共生を自分の暮らし方から見直すという考えを持っている人たちに会いに行った。
その人たちの多くは、移住者で、15~25年くらい前から屋久島に魅力を感じ、自然農、有機農業、民宿、天然酵母のパンづくり、エコツアー、屋久島産のものをつかったメニュー中心のカフェ営業などに従事していた。
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彼らはみな「少しずつ、小さいことから」と口をそろえて言っていた。

それらの場所には、観光客だけではなく、地元の人も馴染み客になっているところがある。その中の一つに樹林という喫茶店がある。
ここのオーナーは、「生命の島~屋久島の自然と人の暮しを伝える~」という季刊誌をつくっている。
ここにたくさんの屋久島で地道に自分たちの暮らしを見直している人たちが紹介されていた。
もしこれを読んでいる人の中にこれから屋久島へ行くという人は、ぜひ上屋久町小瀬田にある居心地のいい喫茶店に行ってみてほしい。

そして、トイレの但し書きもぜひ見てきてほしい。



志戸子の海岸でかんかん照りの中、一人の女性がゴミを拾っていた。
きりがないくらいたくさんのゴミが打ち上げられていた。
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自然遺産の森の中でゴミをポイ捨てしないこと

         と

いずれ川や海に流れる洗剤やシャンプー、そして排泄する食べ物に気をつけること


この2つは同じだ。
1つできて1つできないのはなぜ?

屋久島ではできて東京でできないのはなぜ?



人はなぜ自然を求めるんだろう?


それは、自分も自然の一部だからだ。


宮之浦港から県道に出る途中に、世界遺産の登録記念碑(TOPから6枚目の写真)がそびえ立っている。

その横の木の陰にもう一つ、小さな碑が立っている。
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ここには、森・水・人 ふれあいの島と書いてある。

世界遺産登録記念よりよっぽどこっちのほうが屋久島の碑らしい。


屋久島の自然と人間が共生するには、どんな暮らし方が両方に優しいんだろう。

それを問い直してほしくて、はとこの家にアクリル束子を送った。





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  1. 2006/08/29(火) 15:06:06|
  2. 旅の思ひ出
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
<<四万十・木頭村 | ホーム | 「おこなえば容易なことを・・>>

コメント

こんばんは、初めまして。
屋久島に行ったのうらやましいです。
友達が去年の夏に屋久島に行って、今年別の友達も行ったんですけど、やっぱりいいですね。
日本にもまだまだすばらしいものがたくさんあるって思います。
旅、がんばってくださいね。
  1. 2006/09/01(金) 01:10:27 |
  2. URL |
  3. kame #-
  4. [ 編集]

人は我がままなんだと思うよ、

自然を求めながらも、自然を汚す活動を繰り返して。

無いものねだりみたいだ。
  1. 2006/09/01(金) 11:59:39 |
  2. URL |
  3. asuka #-
  4. [ 編集]

ないものねだり

>asuka
うん。

同感。

どうしてもないものねだりしてしまうんです。

しかし、「あって便利なものはなくても平気」なんだと思って暮らすとなぜだか楽ちんになれます。

>kame
読んでくれてありがとうございます。
mixiから来てくれたのでしょうか。
旅なんて大それたことしてないような気もするんだけど、じゃあ、なんだ?って聞かれると困ってしまう。w
がんばらず、着の身着のままでいきたいと思っています。




  1. 2006/09/01(金) 12:23:18 |
  2. URL |
  3. kureha #-
  4. [ 編集]

北の島にて

私は、屋久島へは行った事がないですが、姉妹提携(?)
北海道利尻島に、しばらくおりました。

kurehaさんの感じたことと、まさに同じようなことを、感じたものです。

 「人間も自然の一部」、ほんと、その通り。

自分を愛することと、人を愛することは、おんなじなのだと思います。

 「自他一如」
  1. 2006/09/05(火) 17:48:03 |
  2. URL |
  3. アベッカム #-
  4. [ 編集]

久しぶりです。

実習一期目が何とか終わり、久々にブログ見ました。
写真の景色が綺麗すぎて、夏を感じられて嬉しいのと同時に、
「夏も終わったんだな」と寂しくもあり・・・。
けど,実習終わりの疲れた心が、すごく癒されたよ。ありがとう。

自然のために自分が出来ていること、出来てないこと、色々あり、
「ああ・・・」という感じになりました。自然は好きなのにね。

ではでは、近々また連絡します。無理せず体の声に従って、元気でね。
  1. 2006/09/19(火) 20:19:08 |
  2. URL |
  3. nara #-
  4. [ 編集]

おいらもいきたい。
  1. 2007/12/01(土) 08:41:39 |
  2. URL |
  3. きむら屋 #-
  4. [ 編集]

きむら屋のやっちゃん、コメントありがとうございます。

屋久島は、いろいろと学べるところ。

学ばせられすぎて、頭パンパンになりますが。

ぜひ。



  1. 2007/12/02(日) 21:25:35 |
  2. URL |
  3. kureha #-
  4. [ 編集]

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